比企尼は源頼朝の乳母でした

埼玉県の比企郡滑川町和泉、そこにある三門館は頼朝の乳母比企尼とその夫の掃部允遠宗が住んでいた館でした。遠宗は武蔵国比企郡の郡司でした。義朝の命令で比企郡和泉の三門に館を建てました。

遠宗と比企尼は伊豆へ配流された頼朝の元へ20年に亘って食糧や衣類を送り届け、生活の面倒を見てきました。

比企氏は建仁三年九月(1203)に北条氏による「比企の乱」で滅ぼされたと言われています。しかし、和泉の三門に生き残った者がいたのです。

歴史の表舞台からこそ消え去りましたが、その子孫は、先祖が残してくれた土地と家を守り、その後八百年もの長い間、遠宗の館に住み続けてきました。

その家族だけに伝わって来た話を「我が家の伝承」としてまとめたのが、この本です。

「比企遠宗の館跡」

著者: 齊藤 喜久江/齊藤 和枝

前山から見た三門館全景

前山から見た三門館全景

鎌倉街道入口

鎌倉街道入口